四角線を切る|「切る!」技術|仲代金属

株式会社仲代金属

「切る!」技術

四角線を切る

丸から四角へ。電線改革の実現

四角線を切る

複合材

スリット加工により、正方形の断面の金属線を作ります。この四角断面の導線をコイルやモーターに用いると、通常の丸断面の導線を使用する場合と比べて占積率が30%増し、高い容量を確保することが可能です。この理論は古くから提唱されていましたが、当社の技術によって初めて実用化されました。
四角線は、一般的にコイルに用いられる丸線を加工しても、うまく作れません。スリット加工を応用し、素材をその厚さと同じ幅に切ることで、効率良く四角い線を作ることが出来ます。現在は、人間の毛髪と同じ太さの0.075mmという超精密スリット加工にも成功しています。

構造

通常のコイル:線の間に隙間ができる 四角線コイル:隙間なくコイルを巻くことができる
四角線加工 四角線加工

事例

 四角線を使うことで、小型モーターやトランスの小型軽量化に貢献します。そのため、電池、コンデンサーの大容量化やIT機器の小型・軽量化に寄与します。特に、自動車、音響、電機、風力発電などのメーカーに注目されている技術です。

事例

「当社が手がけるまでは、丸線を四角い穴に通して四角線に加工する、といった試みが行われていたようです。しかし、これでは断面が四角形ではなく八角形になってしまうので、うまくいかなかったということです。
 当社での四角線の開発には、9年間もかかりました。しかし、アモルファス合金のスリット加工技術があったので、四角線も切れるという見通しがありました。その製造装置には、1億4000万円を投資しました。」(安中)